ボウズが、担任の先生と一緒に帰ってきた。
どこか怪我でもしたのか、と心配になったが、どうやら違うらしい。
先生が説明するには、ボウズが教室で絵の具一式を落としてしまって、前の席の子が拾ってくれたのだが、冗談で返してくれなかったらしい。
ボウズが「返してよー」と言うと笑って返してくれたらしいが、金色がない。
そしてその子の絵の具セットの中には、金色が2本ある。
だがその子は元々2本持っていて両方自分のものだ、と言う。
ボウズは、どっちかは自分のものじゃないのか? と疑っている。まぁ最初にふざけて返してくれなかったんだから、その続きか、と思うのは自然なことだ。
そのあたりで先生が教室にやってきて事情を聞いて、さて困った。
先生としては、二人とも嘘をつくような子じゃない。絵の具には名前が書いてないからどっちの物かはわからない。
結局、最初から2本持っていた、という相手の子の方に絵の具は渡され、2人とも家を探してもし見つかったら報告するように、という幕引きをしたそうだ。
ボウズはちょっと納得できていないようだったが、名前がないのでは仕方ない。
大きなトラブルがあると困るので、持ち物全部に名前を書きましょう、という結論に至った。
修学旅行も迫ってるし、そのあたりは徹底しないとね。
しかし、それで先生が家までついてくる、って大変だなぁと思ったよ。
きちんと説明して納得してもらわないと、うちの子が嘘ついてるって言うんですか! なんて怒っちゃう親もいるんだろうなぁ。