明け方、お義父さんが杖をガンガンたたきつけながら「誰もおらん、なんで暗いんや」と言いながら台所へと歩いて行った。
ボウズが一番先に気づいて、そりゃまだ夜だから暗いよ。みんな寝てるから。と言ってくれたらしいが判っていないようだった。
で、ダンナが起きていって話を聞いたら、つまるところ、おなかが空いたが何も食べるものがない、とご立腹の様子。
あやうくIHヒーターの上の鍋をひっくり返されるところだったらしい。
何もない、ったって、パンは置いてあるんだよね。目に入ってないのかお気に召さなかったのか。
で、ボウズは普通に大学に行ったんだけど、帰ってくるなり、おじいちゃんがああなっちゃってショックだ、と。
家に帰りたくない、ああいうおじいちゃんは見たくないと考えてしまってそんな自分にもショックだったみたい。
嫌に思うのは当たり前の感情だから恥じ入ることはない、家族みんなそうだと言っておいた。一応納得してくれたみたいだけど部屋に戻ってちょっと泣いてたっぽい。
今はもう大丈夫だけど。
当のお義父さんは今日は比較的元気で頭もわりとしっかりしてた。自分の言動が孫を泣かせてるなんて思いもよらないだろうね。
状況が変わったら、対応するしかないんだ。
みんなでできることを無理せずやっていこう。