ひかるのおにわ

御剣ひかるの日常と、子供達のこと

3回忌

 今日は、名前も付けてあげられなかったわが子の命日だ。もちろん胎児なので、わが子と言うにはちょっと語弊があるが、たった9週とは言え、わたしのおなかにいたのは確かなこと。

 死んだ子の年を数える、という言葉があるが、本当に数えてしまう。
 初期流産の原因は胎児側にあることがほとんど、とはいえ、もっと安静にしておけばよかったと後悔、反省したものだ。

 命ってはかない。初期流産って1割の妊婦さんで起こることで、決して少ない数じゃない。
 実際、わたしがムスメを妊娠して産婦人科に通っていた時に、隣の診察室から「残念ですが流産です」と聞こえてきたことがあった。
 流産の宣告って受けるのはとてもつらかった。だって何日か前まで心臓が動いていたのに、もう生命活動のない胎児のなきがらがモニターに映っているのも見るんだから。

 命を産むって簡単なことじゃない。
 まず妊娠することも難しい人もいる。最近では不妊カップルが増えているとか。必ずしも女性側だけの問題でもないそうだ。
 やっと妊娠しても、初期で1割の弱い受精卵が流れてしまう。生き残っても何がきっかけで命を落とすか判ったものじゃない。
 おなかに命を宿すお母さんはもちろん自分をいたわってほしいし、周りの人ももっと妊婦さんを気遣ってあげてほしい。
 妊娠すれば必ず出産できるというわけじゃない。それを忘れないでほしい。覚えていてほしい。
 特に今から結婚、出産を考えている人達には。
 もちろん、必要以上に臆病になることはないけれど。

 だから誕生日ってとっても特別だと思う。
 産まれてきたことも、その年まで無事に育ったことも、当たり前じゃない。奇跡だといえるかもしれない。

 何を言いたいのか、あんまりうまくまとめられないけれど、命の大切さを教えてくれたお空のわが子に、ありがとう。