今日は、名前も付けてあげられなかったわが子の命日だ。もちろん胎児なので、わが子と言うにはちょっと語弊があるが、たった9週とは言え、わたしのおなかにいたのは確かなこと。
死んだ子の年を数える、という言葉があるが、本当に数えてしまう。
初期流産の原因は胎児側にあることがほとんど、とはいえ、もっと安静にしておけばよかったと後悔、反省したものだ。
命ってはかない。初期流産って1割の妊婦さんで起こることで、決して少ない数じゃない。
実際、わたしがムスメを妊娠して産婦人科に通っていた時に、隣の診察室から「残念ですが流産です」と聞こえてきたことがあった。
流産の宣告って受けるのはとてもつらかった。だって何日か前まで心臓が動いていたのに、もう生命活動のない胎児のなきがらがモニターに映っているのも見るんだから。
命を産むって簡単なことじゃない。
まず妊娠することも難しい人もいる。最近では不妊のカップルが増えているとか。必ずしも女性側だけの問題でもないそうだ。
やっと妊娠しても、初期で1割の弱い受精卵が流れてしまう。生き残っても何がきっかけで命を落とすか判ったものじゃない。
おなかに命を宿すお母さんはもちろん自分をいたわってほしいし、周りの人ももっと妊婦さんを気遣ってあげてほしい。
妊娠すれば必ず出産できるというわけじゃない。それを忘れないでほしい。覚えていてほしい。
特に今から結婚、出産を考えている人達には。
もちろん、必要以上に臆病になることはないけれど。
だから誕生日ってとっても特別だと思う。
産まれてきたことも、その年まで無事に育ったことも、当たり前じゃない。奇跡だといえるかもしれない。
何を言いたいのか、あんまりうまくまとめられないけれど、命の大切さを教えてくれたお空のわが子に、ありがとう。