ひかるのおにわ

御剣ひかるの日常と、子供達のこと

痙攣

 夜、病院から帰って薬を飲んでから順調に回復していたムスメ。
 寝付くころにはすっかり熱も引いていて元気だった。

 しかし、夜中の2時前に、うーうーというので抱っこしてやったら、震えている。手足がやたらと冷たい。熱もまた出ているようだ。
 こんなことは今までになかったので、電気をつけてみる。

 唇の色が異様に悪く。まさに暗い紫色。ぶるぶると体を震わせているので、ただ事ではないと隣の部屋のダンナを起こした。
 熱を測ると38.1度。やはり発熱している。
 熱が上がる前で震えているのかと様子を見ていると震えが激しくなって来た。握りこぶしを作って、がくがくという感じになっている。

 これは噂に聞く熱性痙攣かと様子をじっと見ていた。
 数分で治まるが、まだ小刻みに震えている。
 とにかく病院へということになって、総合病院に電話をかけて症状を伝えた。しかしそこでは小児科の当直医が居ないらしく、別の病院を紹介された。そちらに電話するとあっさりと来てくださいというので、ダンナに車を出してもらって出かけることにした。
 出る頃には震えもましになり、唇の色も赤みが差してきた。しかし手足は冷たいまま。出る前に熱を測ると38.7度で、やはりあがっている。排泄はあったが下痢ではないのが救い。しかしオムツを替える時以外は妙におとなしく、起きているのにうんともすんとも言わない。

 病院まで20分弱。道路はすいているが、あまりゆれてはダメだろうと早く走れない。その間もムスメの様子が心配だったが、こちらに手を伸ばしてきたり、鞄を軽く蹴ったりという動きが出てきたのでとりあえずほっとする。

 受付に声をかけると、熱と体重を量ってくださいというので量る。
 体重は7.8キロ。意外に増えてたな。
 熱が39.7度。え、こんなにあったのかと驚いた。その頃には手が温かくなって来たので、とりあえずこの段階でこれ以上あがる心配は少なそうだ。

 小児科の先生に診てもらったが、痙攣にも種類があるんだね。熱性痙攣ばかり思っていたが、腸炎性痙攣というのもあるんだとか。触診してもらったら、やはり腸も弱ってるらしくて、どちらか判断がつかないので、とりあえず様子見ということに。
 24時間以内に再び痙攣を起こした場合はすぐに来てくださいということになった。24時間以内の再発は、複雑型痙攣といって、てんかんになってしまうケースもあるらしい。
 痙攣さえ再発しなければ、あとは近所の病院でもいいそうだ。食事も出来て水分も取れて、排泄に問題がないなら大丈夫だということだ。

 会計を済ませるころにはムスメは眠りかけていて、呼吸も落ち着いていた。車の中で寝てしまい、そのまま布団に降ろしたところ。
 わたしも寝ればいいのだが、気になって眠れないものだ。もう少し様子見していよう。
 24時間以内に、再発しなければいいのだが。

 痙攣というものを初めて見たが、やっぱりすごく心配になるよね。多少なりとも前知識があってよかった。まだ冷静に見られたほうだと思う。
 あぁ、これで予防接種も当分お預けか。11月のポリオは間に合いそうにないな。
 なんにしろ、早く元気になってもらいたい。

 ムスメがこうなって、改めて子供の容態は急変するものだと思い知らされた。そしてボウズがいかに丈夫であったのかが判った。
 丈夫に育ってくれてありがとう、ボウズ。
 早くよくなってね、ムスメ。