ひかるのおにわ

御剣ひかるの日常と、子供達のこと

大人は忘れてしまう子供の気持ち

 ボウズが夏休みの宿題のことで聞きたいことがある、というので耳を傾けてみた。
 宿題の一つに作文がある。青少年の人権啓発、というような題材で、原稿用紙4枚以内に書いて表紙をつけて提出しなさい、と書かれてあるのだが、表紙のテンプレートのようなものがない。
 ボウズは表紙をどうしたらいいのか、と聞いてきた。

 テンプレがないなら自分で作るしかない。
 なので適当に白紙をつけて、それを表紙にして書かねばならない項目を書けばいいのでは、と提案してみた。
 しかしボウズはそれでは納得していないようだ。

 どうすればいいのか、と聞かれたのでこうすれば、と答えたのに納得できないなら、ボウズが思うようにすれば? というと、それも難色を示してぐずぐず言いだした。
 あんまりにもゴネるので、じゃあ勝手にしろ、と突き放す。

 後で冷静になって話を聞いてみたら、もしもママ(わたし)の言うようにして、他の子達と違ってたりして先生に叱られないか、友達にからかわれないか、と心配だった、という。
 友達と違うことをしてしまうかも、というのは、子供にとっては正解不正解よりも大事なことなんだね。
 なるほど、そういう不安は判らなくはない。

 ネットのお友達の助言など頂いて、ボウズの気持ちがより理解できた。
 そういった不安って、すっかり忘れてたなぁ。というか、わたしは実は子供の頃はあまりそういうことを気にしてなかった。大人になってから一時、気にしていたことはあったけど。
 こう言っちゃなんだが、子供の頃のわたしにとっては、友達と違うことをしてしまうかもというのは些細なことだった。それよりももっと大きな悩みをずっと抱えてたから。大人になって、その悩みがなくなってから、周りと違うことをする、ということに抵抗や羞恥を感じる時期があった。
 そう考えると、大人にとっては些細なことを真剣に悩むボウズは、幸せなのかな?
 そうであってほしいと思う。

 ボウズには、不安なら先生やお友達にどうしたか聞いてみたら? と提案した。
 ボウズもそうしようかなと考えてたみたい。
 自分で解決策も考えついてたんだ。よかった。