ひかるのおにわ

御剣ひかるの日常と、子供達のこと

ここまでごねるとは

今日も何て事のない平和な一日、になるはずだったが。
朝、ボウズが学校へ行く準備をしていて、昨日給食で使った箸とコップを出し忘れていたことに気付いた。
出し忘れたなら自分で洗いなさい、と言うと洗いはじめたが、うまくできないようでごねだした。
「じゃあ、お母さん洗っておいてください、でいいよ」
いつもならここで、言われた通りに言って、コップを流しに置いておくのだが、今日はぐずぐず言っている。
そこからもう、ボウズのテンションだだ下がりだった。
ついには学校に行きたくない、と言いだして、じぃちゃんがキレた。で、ボウズはますます行かないと意固地になる。

集団登校の時間になってもごねているのは初めてだ。
そしてついにパパもキレた。
登校班のお姉ちゃん達が迎えに来てくれたのに、ボウズは泣きわめいているからわたしもつい「いい加減にして、行きなさい」と怒鳴ってしまった。
お姉ちゃん達にはすごいところを見せてしまったなぁ。
何とか外に出たボウズを、お姉ちゃん達がなだめすかし、ついには交通指導員の方までやってきてボウズをなだめすかし。
このままではお姉ちゃん達まで遅くなるから、と先に行ってもらって、わたしが学校まで連れて行くことに。
文句を言いながらも自分で歩いてくれているので、ちょっと安心した。

教室の前まで連れて行ったら、クラスの女の子達が早速やってきた。
家族と喧嘩して、学校に行きたくないっていう気分になっちゃったから、お母さんがついてきたんだよ、と説明すると、女の子達は「きょうはいっしょにポケモンごっこやるってたのしみにしてたでしょ、いこう、いこう」と誘い入れてくれた。
ボウズもうなずいて教室に入って行ったが、あのままではいつ脱走してもおかしくない。
なので職員室によって、担任の先生に話そう、と思ったら、先生、まだ来てなかった。
そばにいた教員に事情を説明したら教室に入ってくれたので、お願いして、わたしは家に戻った。

大丈夫かなぁと心配していたが、5時間目まできっちり授業に出て、ご機嫌で帰ってきた。
もう朝の騒動なんてどこ吹く風だった。そんなもんだよね。よかった。
担任の先生からも電話がかかってきて、ボウズの言い分は「朝用意をしていたら急にじぃちゃんが怒りだして、パパも、ママも怒ったからわけが判らなかった。無理矢理学校に連れて行かれるのも嫌だった」と話していたそうな。
先生、じゃあ、どうしたらよかったのか、とおじいちゃんやママ役になってシミュレーションをしてくれたらしい。怒る演技をしていたら、「もうちょっと優しかった」とボウズに駄目だしされたそうだ(笑)。
ボウズが出した応えは、どうして怒っているのか尋ねる、というものだったらしい。
うん、冷静な時はそれができるんだよね。でもパニックになって泣きわめいたら、できないよね。だからパニックなんだし。
でも根っこの部分で判っているのといないのとでは違うから、また一つ、成長したんだね、ボウズ。