ひかるのおにわ

御剣ひかるの日常と、子供達のこと

実家の犬

 今週、ボウズがじぃじ達のところに泊まりに行きたいというので、日程の相談をするために、昨夜実家に電話をかけた。
 お泊りの日程は問題なく決まったのだが、一つ残念な報告があった。
 犬がいなくなったのだという。
 これが若い犬なら、脱走だなー。そのうち帰ってくるだろう。心配なのは他の人に怪我などさせないかどうかだなー。早く戻るといいのに。といったところだ。
 ところが実家の犬はもう17歳。よぼよぼで、ふらふらで、自力では玄関の上がりかまちすらのぼれない。それがいなくなったとすると、考えられることはただ一つ。
 死に場所を探しにいったということだ。

 今の犬の前に、やはり犬を飼っていたが、その子も最期の間際に家を出て行って、近所の空き地の奥深くで横たわった。あわてて連れ帰り、おまえの居場所は家だから、最期まで家にいて、というと、結局は家で母とわたしに看取られて亡くなった。

 そういう思い出があるので、あぁ、今回は止められなかったんだな、と母と話した。
 不思議なのは、どこから脱走したのか、だ。あのよぼよぼさでは乗り越えられるわけのない囲いを乗り越えていったというのか。

 そして今朝、母から電話がかかってきた。昨夜遅くに犬が見つかったという。
 家を抜け出すとすれば唯一考えられる場所(それでも無理な高さだが)から出て行ったであろう場所にいたそうな。
 しかも、深い溝にはまって、ひゃんひゃん鳴いていたとか。全身どろどろで、引き揚げてお風呂に入れて、ドタバタが終わったのは夜中だったそうだ。
 ……手間をかけさせる犬だ(笑)。
 と、こうして笑えるのは生きていてくれたからだね。
 目立った怪我も、骨折とかもなさそうだということで、ほっと一安心。
 やれやれ、明日ボウズがいくのに、犬がいなければうるさいところだったよ。
 でも、近々そういう日が来ることも、覚悟しておかねばならないんだろうな。
 今度行ったら、ムスメと写真とってやろう。