ボウズが、学校から帰ってくるなり、今日はいろいろあった、と。
あんまりよくない話だ、というので料理の準備が終わってから二人きりで向かい合う。
夏ごろにボウズに暴言を吐いていた子に、またいろいろときついことを言われたそうだ。
またか、と思いつつ経緯を聞いてみると、ボウズのちょっとした指摘(ボウズには非がなく、相手を少しとがめる内容)をしたら、すごい勢いできついことを言われ、周りもそれに同調したそうだ。
あまりの猛攻にボウズ泣いてしまったらしい。
部活の場だったので先輩が間に入ってくれて、先生を呼ぶか? と聞かれたが、ボウズは断った。
発端の子ときちんと話がしたい、と。
先輩に立ち会ってもらって、その子と話しあい、相手が納得して「もうやらない」と約束してもらったから今回は先生には言わずに水に流すことになったそうだ。
やるな。すごいよ。先輩に立ち会ってもらったと言っても、きちんと自分で解決できたじゃないか。
相手が今度こそ約束を守ってくれるならそれでよし、またちょっかい出してくるようなら今度は先生にきちんと叱ってもらうといい。
きっと相手の子は、ボウズはチョロいとか思ってナメてたに違いない。
確かに、普段はおちゃらけてて、ちょっと攻撃したらすぐに泣くし、ターゲットにしやすい相手と思われても仕方ないところはある。
それが、先生という盾を抜きにして理路整然と反論され、納得させられたんだから、きっとボウズを見る目も変わるはずだ。
やる時はやるヤツだって認識を新たにしてもらわないとね。
テストの点云々も、よくなったら嬉しいけど、こういう面の成長を見るとそれ以上に嬉しい。